「キャンディ・キャンディ」や「オバケのQ太郎」など、有名なのに現在発行が止められている漫画や小説、映画などがいくつも存在する。本書「封印作品の闇」では、それらの作品が現在発売されなくなってしまった理由はいったい何なのかを記したルポタージュ。
これらの真相に迫るのは、大変難しい。何故なら作品の発売から数十年が経過しており、出版社や発売元の担当者が退社していることが多いこと、また業界内でも「タブー」とされており、取材を受けることはもちろん、口にすることだけでも忌み嫌われる場合もあるそうで・・・。
そんな苦しい状況の中、著者の安藤健二氏は、できるだけ関係者に連絡を取り、資料を集めるという地道な方法で、真相の輪郭を描き出していく。もちろん関係者の証言はそれぞれ食い違ったり、ついに取材を受けることができなかったりと困難を極める場合が多いのだが、本作で取り上げられている作品のうち多くが、決定版ではないにしろ「封印されている理由」にある程度納得できる理由が提示されている。
読み終わったあとの絶望感を何と表現したらよいか分らない。ただ、人の人との関係がねじれてしまったら、なかなか修復するのは難しいし、それに巻き込まれてしまった作品たちが、ただただ不幸だと思う。せめて今後はそんな作品が少しでも発生しないように祈るばかり。
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2007/12/17(Mon)02:29:38
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